寝袋(シュラフ)の選び方 11のチェックポイント

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これから寝袋を購入しようとしている方が、どのようなポイントを把握した上で

寝袋を購入したほうが良いかを解説していきます

寝袋を購入する上で、悩みがちなのが

  • どんな形状のものを買えば良いのか
  • 使用シーンに合っている素材なのか
  • 寝袋だけ買えば大丈夫なのか
  • そもそも、何を買えば正解なのか

皆さんの悩みのタネとなり、どれを選んで良いか分からずアウトドア用品店で

オススメされた高スペックの寝袋を買ってしまって

「なんか違うかも。。。」と、ならないように最低限の知識を身につければ、

インターネットショッピングでお得に購入することができます

これを見れば寝袋に関しての知識が完璧になり、最適なギアと巡り合えるでしょう

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寝袋を選ぶ際のポイントを知っておこう

1.「寝袋の形(形状)」でスタイルが変わる

寝袋の形状は大きく分けて3つありますので、特徴を見ていきましょう

近くのアウトドア用品店で試すことができるのであれば、しっかりと試してから購入を!

また、最近ではレンタルもできるようになってきているので、

封筒型(レクタングラー型)

レクタングル(rectangle)=長方形 の形をした寝袋です

日本では封筒型と言われることが多いとは思いますが、その名前の通り長方形の細長い形をしておりヨコが広く開くようになっているので出入りがしやすいのが特徴です

また、寝袋同士を連結させることができるタイプもあるので、寒い時期などは家族で一緒に寝袋に入ることで体温で温かくなる効果もあります

大きく広げてしまえば掛け布団にも、敷布団にもなりますし、膝掛けなどにもなるのでとても重宝する形です

収納袋に入れればクッションの形になるものも今は多く販売されているので、オールマイティーに使用されたい方にオススメの形となります

マミー型(人型)

マミー(mummy)=ミイラ のように比較的人間の形に合わせた形状の寝袋となります

人体にある程度フィットするように作られているので、その大きな特徴は保温性にあります

封筒型は足先の部分などは余白が多いので、冷えることがありますが、マミー型は足先にかけて先細っているので熱を逃がしにくく冬や、高所でのキャンプにはとても適しております

また、頭の部分はフードのようになっており、頭部の冷えなどにも対応できるので安心です

また無駄のない形状なので、畳んだ時にもコンパクトになるので、持ち運びにも便利となります

エッグ型(卵型)

エッグ(egg)=卵 はみなさまご存知かと思いますが、その名前の通り卵のように楕円の形をしているのが特徴です

寝袋の種類では大きく、封筒型、もしくは、マミー型に分かれるのですが、近年ではこの卵型も人気が出てきています

その理由は、封筒型のように寝袋の中である程度自由がきき、マミー型のようにある程度人体にフィットする構造なので、保温性もあるというのが人気の理由です

封筒型とマミー型の良いところを併せ持った特徴ではありますが、その反面、使用シーンを選ぶようになるのがこの卵型のデメリットでもあるかもしれません

カジュアルキャンプであれば封筒型で良いかと思いますし、寒い環境であればマミー型の寝袋を必ず用意していくのがオススメですので

冬場ほどではないが、朝晩冷え込むような場所では重宝するかとは思います

2.「中綿の種類」で快適さが変わる

寝袋の中の素材に関しては、大きくわけて2種類の素材があります

最近では化学繊維の質が向上し、値段も下がってきているので、そういった点も比較の際に確認してみていただければと思います

化学繊維(化繊)

各メーカーがしのぎを削る研究を行っているのがこの化繊素材です

僕が子供のころはペラッペラの寝袋で、朝は寒くて目が覚めるのが普通でしたが(笑)

いまどきの化繊は本当に温かい!というか、暑いぐらいです

断熱にも優れている他、吸湿性や透湿性もあるので、ムレずに快適に寝ることができるのです

そして、最大のメリットは価格です

ダウン(羽毛)はどうしても高くなってしまうので、手が届かない場合もあるかもしれませんが化繊は日々の企業様型の努力によりコスパが高くなってきております

ダウン(羽毛)

ダウンシュラフを選ぶ場合にはフィルパワー(FP)の数値を見て選ぶようにしましょう

この数値が高ければ高いほど、暖かく、質の良いダウンということになる指標ですので覚えておいてください

厳密に説明をすると。。。

羽毛1オンス(28.4g)のダウンをシリンダー内に入れ、一定荷重を掛けた時の膨らみ度合いを立法インチ(2.54cm立法)で示したもので、良質な数値としては600以上を目安にしていただき、700以上あれば高品質なダウンであると認識してもらって大丈夫です

そして、ダウンのわかりやすい特徴としては、化繊よりも軽く、柔軟性があるので持ち運ぶ際にもかなりコンパクトになるので便利ということもあります

3.「温度の指標」で変わる

EU諸国で採用されている統一規格である温度表記方法「EUROPEAN NORM(ヨーロピアン・ノーム)」という温度の表記方がありこの表示を確認することで使用シーンをイメージして選択することも可能です

これにより、各社が独自で「このぐらいの温度までなら大丈夫です!」と表記していた設定温度が、この規格で測ることに、実際の使用感とはかなりの差がでてしまう。。。といった残念なことが起きにくいようになっております

女性が使用される際には「コンフォート」、男性は「リミット」の数値を参考にしてみてください

快適温度(コンフォート)

一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域とされています
(一般的に女性は男性よりも寒さを感じやすいので約5℃程度高く使用温度を算出しています)

下限温度(リミット)

一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり、8時間寝られる温度域とされます

これよりも低い温度は、リスクのある温度域となります

限界温度(エクストリーム)

一般的な女性がスリーピングバックの中でひざを抱えるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度域とされます

体は震えを起こすことで熱をつくりだそうとし、基礎代謝量が増えます

なお、この温度域で使用すると低体温症になる恐れがあり、非常に危険です。

※ただ、登山や野営などのばあいなどは緊急時を想定しておくことも必要ですので、使用地域で積雪・強風に見舞われた際にどの程度の環境下になるかなどは必ず確認ください

4.「使用する季節やロケーション」で変わる

寝袋を選ぶ際に、基準となるのが季節やロケーションかと思います。

フェスやファミリーキャンプなどで、気候の良い時期にのみ行うことが多いのか、もしくは、通年通して日本の春夏秋冬を楽しむキャンプをしたいのか、本格的に登山をしながらなのか。。。などなど、みなさんの趣味趣向に合わせた寝袋を選ぶことはとても大事です

冬場にエントリーモデル(初心者用)の寝袋を利用した場合、命の危険もありますし

夏場に高機能モデルを使用した場合は、暑すぎて寝ることもできないと思います

想定できるシーンを以下に記載してみましたので、ご自身の主な利用シーンがどこに当たるのかを正しく理解してみてください

季節

以下は、関東地方(平野部)の平均気温となります

<春>

3月・・・日中:13℃前後  朝晩:5℃前後

4月・・・日中:18.5℃前後  朝晩:10.5℃前後

5月・・・日中:23℃前後  朝晩:15℃前後

<夏>

6月・・・日中:26℃前後  朝晩:19℃前後

7月・・・日中:30℃前後  朝晩:23℃前後

8月・・・日中:31℃前後  朝晩:24℃前後

<秋>

9月・・・日中:27℃前後  朝晩:20℃前後

10月・・・日中:22℃前後  朝晩:15℃前後

11月・・・日中:17℃前後  朝晩:9℃前後

<冬>

12月・・・日中:12℃前後  朝晩:4℃前後

1月・・・日中:10℃前後  朝晩:2℃前後

2月・・・日中:10℃前後  朝晩:2℃前後

ロケーション

山などの標高が高い場所は気温が低くなっており、一般的には、100m標高が上がるたびに、温度は約0.6℃ずつ低くなります

富士山を例にあげると、富士山の標高は3,776mですので、理論上は22~23℃ほど麓と頂上で温度が変わってきます(ただし、富士山などの標高の高い山は風も強いのでその分温度も下がります)

余談ですが

「麓は35℃でかなり暑く、頂上は-23℃だから涼しいね〜」

なんて考えで軽装で登山する方がいらっしゃいますが、山を本当に舐めない方が良いですよ

色々な方に迷惑をかけますし、最悪、命の危険もありますので、慎重にお願いします

人気のキャンプ場「ふもとっぱら」(静岡県)でも『ふもと』と名前についているので、標高が低そうに感じてしまいますが、標高830mの高地に位置しております

夏は涼しいですが、春や秋などのキャンプをお考えの際には、訪問する日付の気温や天気をしっかりとリサーチしてから出かけましょう

5.「使用人数」で大きさが変わる

基本的には1人1つの寝袋が主流ですが、お子様連れのキャンプになると、お子様用の寝袋で一人で寝ることが寂しいお年頃の子も多いはずですので、家族でくっついて寝ることができる寝袋もあります

ソロ

一般的に、上記でご案内した「封筒型」「マミー型」「卵型」の3種があり、各メーカーがエントリーモデルから、上位モデルまで様々なラインナップを展開しています

デュオ

大人二人でも入れるぐらいの寝袋

お子様お二人や、大人1名・お子様1名ぐらいであればかなり広々と使うことができます

一番下のお子様用に1つあれば重宝すること間違い無いです

ファミリー

一部メーカーではデュオサイズの寝袋を連結させて、大人4人でも寝ることができるぐらいの230mm✖️200mmサイズになる寝袋もあります

ファミリーで寝袋が4つになると寝袋だけでかさばるな〜と思われる方には、一度検討してみる価値はあるかもしれません

適応身長

ロングサイズ:身長195cm以下(大柄な方向け)

レギュラーサイズ:身長180cm以下

ショートサイズ:身長165cm以下(子供・女性向け)

ただし、注意して欲しいのが、立った時の姿勢と、寝た時の姿勢で違う点があります

それは、足の「つま先」が向いている方向です

寝た状態になっった際に、つま先がピンと上を向いたまま寝ている人って多く無いですよね?

その分の長さも加味すると、165cmの人や180cmの人などはもしかしたらワンサイズ大きいものを購入した方が窮屈では無いかもしれません

6.「インナー材質」で寝心地や、肌触りが変わる

ポリエステル

寝る際に蒸し暑く、寝汗を多くかきやすい季節は速乾性の高い生地がオススメ

ポリエステル等の人口繊維は生地内の水分量が少なく乾きやすいので、季節としては夏がオススメです

綿(コットン)

気温の寒暖差が大きい季節は、暑い時は熱を逃す作用があり、寒い際には生地内の水分量が多いので保温力があります

季節としては春や秋がオススメです

フリース

生地の中に空気の隙間が多く生まれる素材のため、高い保温性が必要な際にオススメの素材となります

季節としては冬に使用する寝袋にオススメです

7.「収納サイズ」で持ち運びの便利さが変わる

徒歩・バイク

徒歩やバイクでのキャンプの際には、他のキャンプギアもあるので、寝袋はなるべく小さい方が無難です

時期を選ばないのであれば、化学繊維の寝袋だと持ち運びや、収納もかなり楽になります

寝袋以外のものも一緒に入れることのできる「コンプレッションバッグ」という収納バッグもあり、このバッグであれば収納後に後から圧縮できるので、1個持っていると便利なギアです

車の場合はある程度かさばっても大丈夫だと思いますので、高機能の化学繊維寝袋、もしくは、ダウンなど幅広いラインナップから選択できるともいます

また、上記のような少し大きめのファミリータイプなども検討してみてください

8.「メンテナンス方法」で使い勝手が変わる

丸洗いができるか

寝袋は素材によって洗い方が異なりますが、そもそも丸洗いが可能かどうかを確認してください

確認方法はタグの選択表示です

素材によっては洗濯機不可や、乾燥機不可などの制約もあり、それを間違うと性能を損なう可能性があるので、必ず確認をしてください

裏地のコットンシーツだけ外せるか

寝袋の中には裏地(肌が触れる中面)が取り外せて洗えるものもあります

その場合、かなりコンパクトな状態で洗うことができますし、何より、清潔感があるので、購入する際には裏地が外せるものも購入検討してみると後々楽だと思います

自分で洗う際の注意点

寝袋自体は1回使用したら洗うという感じではなく、僕自身は10回前後を目安にしてはいます

※時期により汗をかいたりした場合は洗うようにしていますが、基本的に高所(夜は涼しい)でのキャンプの場合は汗もかかないので、洗濯頻度としては少なくなります

他の方の情報を見ていると30〜40回程度で選択するような感じではありますが、わたしの寝袋は化繊のもので、また、人より少し汗かきということもあり上記の回数が目安とはしています

さて、本題ですが自宅で洗う際には、必ず上記のように選択表示を確認してから選択してください

また、素材によって注意点が異なるので、簡単に一般的な知識として説明いたします

ダウン
  • 洗濯機は使用しない ・・・ 小さな羽が抜け落ちてしまうので手洗いをしましょう
  • 洗剤はダウン専用の洗剤、もしくは、中性洗剤 ・・・ 合成洗剤などはダウンの油分がなくなってしまう可能性があるので、使用は控えましょう
  • 水を含んだ状態で絞らない ・・・ ダウンが痛んでしまうので押さえつける程度でOK
  • 乾燥機は使用OK  ・・・ ただし、低温設定で行う
  • 自然乾燥の場合 ・・・ 1週間程度の感想が必要 
化繊(化学繊維)
  • 洗濯機使用OK  ・・・ ただし、選択ネットを使用し、中性洗剤を使用すること
  • 乾燥機はNG! ・・・ 化学繊維は素材によっては使用できないものがある
  • 自然乾燥の場合 ・・・ ダウンと同じで、1週間程度乾燥の日数は必要

ダウンのように制約が多く無いので、扱いやすさは断然化繊だとは思います

9.「スペック と ブランド」で価格が変わる

スペック=性能 を意味しており、ブランドは各メーカーの人気や価値などを表しております

この2つに関してはある程度知識として持っておくと、購入の際に値段に対しての理解が深まると思います

スペック

寝袋のスペックは

素材

温度指標

フィルパワー(FP)

主にこの3つが金額を左右するモノサシになると思います

高性能なものを選びすぎると、金額自体もかなり上がってしまうので、上記でも記載している通りキャンプに行く「場所」や「時期」などを考慮して検討してみてください

ブランド

これは皆さんもご存知の通りかと思いますが、人気ブランド = 高い という状況に変わりはないです

高い = 性能が良い というのはある程度理解はできます

人気ブランド = 品質が劣る商品があっても人気があるから売れるだろう という穿った考えをしたあなた!それは間違いです

人気ブランドは長年、キャンパーや登山家の信頼を勝ち得てきた = 命を守ってきた

そんな生命線のギアメーカーですので、人気 = 絶大な信頼 と思っていただければ大丈夫です

寝る時の暑さは着衣を調節する形でなんとか凌げますが、寒さに関しては命の危険にもつながりますので、保険と同じ感覚だと思いますが、命を守るギアなので、少し予算よりも足が出てしまってもそこはちょっと頑張っても後悔はしないと思いますよ

10.インナーシュラフも検討しよう

寒い時期に春〜秋用の寝袋だとちょっと心許ないな。。。という方にはインナーシュラフもオススメです!

インナーシュラフはその名前の通り、通常の寝袋の中にもう一段階寝袋を入れることにより2重構造で寒さを耐えることが可能になります

春〜秋にかけてキャンプを多くするので、その時期の寝袋も欲しいが、冬用に高性能の寝袋も欲しいと思われている方には試していただく価値があるギアの一つです

春〜秋用の寝袋しかお持ちでない方で、時期や場所によって寒い思いをしたことがある方も、検討の一つとしていかがでしょうか?

11.寝袋を使用する際にはマットも必須

キャンプに出かける際に、テントや寝袋を購入して満足してしまい、いざ、キャンプ当日の夜に寝心地の悪さであまりよく寝られなかったという方の多くはマットの存在を忘れていた、もしくは、知らなかった方です

キャンプ中〜上級者の方は「そんなことはさすがにないだろ〜w」と思われると思いますが、意外や意外、これが

あるんです

ですので、これを読んでいただいた方で、まだマットを購入していない方は「セーフ」と思って、即時購入してください🎵

まとめ

寝袋はキャンプ、車中泊、登山、デイキャンプなどなど多種多様なシーンで活躍するギアの一つですので、選ぶ際には慎重になったほうが良いと思いましたので解説しました

ただ、悩みすぎても動けないと思うので、まずは「これが良さそうかな〜」程度で購入をしてみて、ちょっと違えば他を買ってみるというのも手です

最初に購入した寝袋は別の人に貸しても良いですし、他のシーンで使用するでもいいと思います

最初に購入した寝袋が一生のギアになるということはなかなか無いと思いますので、気負いせずにまずはフィーリングで選んでみましょう

失敗しながら学んでいくのが人間です

それを教えてくれるのがキャンプやバーベキューなどのアウトドアでの経験です

まずは、失敗を恐れずに、楽しんでみることを意識しましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もお楽しみに〜 ラブキャン(LOVE CAMP)!

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